【北九州】技人国ビザの必要書類と書き方|企業が迷うポイントを行政書士が解説

北九州市(門司・小倉・八幡・戸畑・若松)では、製造業・IT・事務職・貿易業務などで外国人採用が増えており、その多くが利用する在留資格が 「技術・人文知識・国際業務(通称:技人国)」 です。

しかし、企業からは次のような悩みがとても多い状況です。

  • 必要書類が多くて何から準備すればいいか分からない
  • 雇用契約書はどこまで細かく書くべき?
  • 職務内容と在留資格の適合性をどう説明すればいい?
  • 専門性の証明が弱いと言われた
  • 不許可になる理由が知りたい

この記事では、北九州の企業様が迷いやすいポイントに絞って、技人国ビザの必要書類と書き方を行政書士が分かりやすく解説します。

目次

1. 技人国ビザで「許可される仕事内容」

技人国は、単純労働ではなく “専門性のあるホワイトカラー業務” のための在留資格です。

■ 主な該当業務(北九州で多い例)

  • 事務職(総務・経理・営業事務・貿易事務)
  • プログラマー・システムエンジニア
  • Webデザイナー
  • 通訳・翻訳
  • 海外向け営業
  • マーケティング
  • 経営企画
  • デザイン業務

■ 該当しない業務

  • 工場ライン作業
  • 清掃
  • 飲食店ホール
  • 引っ越し・配送作業
  • 介護実務(特定技能または介護ビザ)

「業務内容(職種)が技人国の在留資格に合っているか」が審査の軸になります。

2. 技人国ビザの必要書類(最新・企業側/本人側)

まずは在留資格認定証明書交付申請書(認定時)、在留資格変更許可申請書(変更時)、在留期間更新許可申請書(更新時)に該当する申請書を準備します。

その他の必要書類は下記の通りです。

■ 企業側が準備する書類

企業が最も手間取る部分です。漏れがあると不許可につながります。

① 雇用(採用)理由書

採用背景、業務内容、当該外国人が必要な理由を説明する書類。必須ではありませんが、審査で重要となる書類の1つです。

ポイント

  • 業務内容は「関連性」を示せる表現にする
  • 誰が読んでも理解できるように具体化
  • スキルと経歴の一致を明確に示す

ただし、原則、申請書の情報をもとに審査がされますので、この書類に力を入れて作成しても申請書の情報に誤りがあると不許可理由になりますので、あくまで雇用の説明を補完する書類という位置付けで考えておいてください。

② 労働条件通知書/雇用契約書

法令遵守(最低賃金以上、社会保険加入)を確認されます。

よくあるNG

  • 業務範囲が曖昧
  • 週40時間超の記載
  • 社会保険に加入しない記載

③ 会社概要資料

  • 会社パンフレット
  • 事業内容資料
  • ホームページの印刷

※小規模企業は特に「事業の実在性」を強く確認されます。

④ 決算書(直近1〜2期)

直近年度の決算書を準備します。

赤字でも必ずしも不許可にはなりませんが、説明が必要です。

⑤ 登記事項証明書(履歴事項全部証明書)

最新の登記事項証明書を準備します。

⑥ 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を準備します。

提出書類ですが、企業のカテゴリーを決める際に必要です。

■ 本人が準備する書類

① 卒業証明書

大学・専門学校・海外大学など卒業をしたことがわかる証明書を準備します。

② 成績証明書

専門性の証明になるため重要。

③ 履歴書(日本形式)

これまでの実務経験、学歴など詳細に記入します。申請書と相違がないようにしましょう。

④ パスポート

原本を準備してください。

⑤ 証明写真

写真のサイズは、縦4センチメートル、横3センチメートルです。

その他規格に則った写真を準備しましょう。

⑥ 在留カード(変更・更新申請の場合)

原本を準備します。預かっている間は外国人本人から在留カードが離れますので、コピーと手続き中である旨の記入をして、外国人本人に渡しておきましょう。

3. 書類の書き方で企業が迷うポイントBest5

① 業務内容の書き方があいまい

在留資格審査で最重要です。

悪い例
「事務作業全般」「PC業務を行う」

良い例

  • 海外取引先とのメール対応
  • 書類の翻訳業務
  • SNSやHPの運用・解析
  • 製品データの分析・レポート作成

1日の業務内容を時間ごとに分けて具体的に説明しましょう。

② 専門性との一致が弱い

「大学で勉強した内容 × 仕事内容 × スキル」が一致しないと不許可になりやすいです。

例:IT学部 → プログラマー は強い一致
例:経済学部 → 営業事務 は問題なし
例:美術系 → 経理 は一致が弱い(不許可率高)

③ 給与設定が低すぎる

最低賃金ギリギリは危険です。北九州は物価が安いとはいえ、月給20万円以上が目安です。

④ 社会保険に未加入

外国人でも加入義務があります。加入していない企業は不許可リスク大となります。

⑤ 採用理由が弱い

「人手不足だから」はNG。

適切な例

  • 海外との取引が増加しているため
  • 通訳や翻訳の専門性が必要なため
  • エンジニアとして特定言語(JAVA等)が必要なため

4. 技人国ビザ申請の流れ(北九州)

STEP
事前確認(企業 × 本人)
  • 業務内容の専門性
  • 学歴・職歴との一致
  • 給料・勤務時間・社保
STEP
書類収集(企業が中心)

特に「雇用理由書」に時間がかかります。

STEP
申請書類等の作成・提出

北九州の場合は 福岡地方出入国在留管理局(北九州出張所) に提出。

STEP
審査(1〜3か月)

混雑時は長くなります。

STEP
許可・不許可の通知

原則、ハガキで通知が届きます。

5. 不許可になりやすい“北九州特有”のパターン

❌ 小規模企業で実在性を疑われる

従業員数1〜2名の企業は、事業の実態が確認される可能性があります。

❌ 外国人に任せる業務が少なすぎる

関連性のある業務の比率が低いと不許可理由となります。

❌ “通訳”を理由にしたが実務が伴わない

本当は雑務が中心 → 不許可率高い。

6. 行政書士に依頼するメリット

北九州では、外国人採用の経験が浅い企業が多く、書類の不備・説明不足で不許可になるケースが少なくありません。

行政書士に依頼することで、

  • 実態に合わせた雇用理由書の作成
  • 学歴・業務の関連性の見極め
  • 不許可リスクの事前チェック
  • 入管での申請サポート

が可能になり、許可率が大きく向上します。

◆ 行政書士74事務所からのご案内

行政書士74事務所(北九州市門司区)は、企業様の外国人の在留資格申請手続きを専門的にサポートしています。

  • 在留カードのチェック
  • 採用前の適法性診断
  • 在留資格変更・更新申請
  • 申請書・必要書類の作成
  • 申請取次のため企業様は入管へ同行不要

北九州市で「初めて外国人を採用するので不安がある」という企業様は、いつでもご相談ください。

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