はじめに
「戸籍って、とりあえず今の分だけで大丈夫ですよね?」
この聞き方をされたとき、少しだけ間が空くんですよね。
どう答えるか、というより、「どこまで進んでいるのか」が頭をよぎる。
というのも、相続人調査って、やっている側は「だいたい揃った」と感じやすい。
でも実務的には、その“だいたい”が一番危ない。
銀行の窓口で止まる。
法務局の窓口で止まる。
「この戸籍では確認できません」と言われる。
そしてまた取り直し。
この流れ、正直かなり多いです。
やっていることはシンプルなはずなのに、なぜか終わらない。
その原因、ほとんどが「どこまでやればいいか」を知らないまま進めていることにあります。
結論
相続人調査の完了ライン。
これはもう決まっています。
「出生から死亡までの戸籍が途切れずつながっている状態」
これができて初めて、「相続人はこの人たちです」と言い切れる。
逆に言えば、どれだけ枚数を集めても、この“つながり”が証明できなければ、未完成。
ここ、少し感覚とズレるところかもしれませんね。
「今の戸籍だけ」で終わらせたくなる理由
正直なところ、今の戸籍を見れば家族関係は分かる。
だから「これでいいのでは?」と思うのは自然です。
ただ…相続の現場では、それが通用しない。
過去に婚姻歴があったかもしれない。
認知した子がいるかもしれない。
養子縁組があった可能性もある。
こういう“過去”は、現在の戸籍だけでは見えないんですね。
だから遡る。
ひたすら遡る。
この作業、地味ですが一番大事なところです。
戸籍が「つながる」という感覚
ここ、言葉では簡単なんですが、やってみると少し混乱します。
転籍していると、本籍地が変わる。
そのたびに戸籍が新しくなる。
つまり、一つ前の戸籍を辿らないと、その前が見えない。
これを繰り返していく。
まるで点と点を線でつなぐような作業。
どこか一箇所でも抜けると、その先が見えなくなる。
「これで全部です」と言われても、実は途中が抜けている。
このパターン、かなり多いです。
北九州でよくある“止まるポイント”
北九州の案件で多いのが、本籍が県外に飛んでいるケース。
例えば、若い頃に転籍していた。
結婚で本籍を変えた。
その履歴がいくつもある。
その結果、福岡だけで完結しない。
九州、山口、広島、場合によってはもっと遠方。
郵送で請求して、届くまで待つ。
不備があれば、またやり直し。
気づけば数週間。
ここで止まるんですよね。
「こんなに時間がかかると思っていなかった」
この言葉、本当によく聞きます。
「相続人が確定した」と言える瞬間
では、どのタイミングで終わりなのか。
個人的には、「説明できるかどうか」だと思っています。
この人がこういう理由で相続人。
この人は対象外。
その根拠が戸籍でつながっている。
これを第三者に説明できる状態。
ここまで来て、やっと完了。
逆に、自分の中で「たぶん大丈夫」は危ない。
この“たぶん”、あとで崩れることが多いです。
一番怖いのは「1人抜けていた」ケース
これは正直、避けたい。
相続人が一人でも漏れていると、
遺産分割協議そのものが無効になる可能性がある。
つまり、やり直し。
すでに手続きを進めていた場合、
関係者全員にもう一度説明して、やり直す。
この労力、かなり大きいです。
精神的にもきます。
だからこそ、最初の段階でしっかりやる。
ここを甘く見ると、後で倍以上の負担になる。
「途中まで自分でやる」が難しい理由
よくあるのが、「できるところまでやってみます」という進め方。
これ自体は悪くないんですが、
相続人調査に関しては少し注意が必要。
途中で判断を誤ると、
間違った前提で手続きを進めてしまうことがある。
そして後から修正する。
これが意外と大変。
個人的には、調査の段階だけでも一度確認を入れる方が安心だと思っています。
ここは少し経験が出るところですね。
法定相続情報一覧図という一つのゴール
一つの目安になるのが、法定相続情報一覧図。
これが取得できている状態であれば、
相続人調査としては一つの完成形。
銀行でも、法務局でもそのまま使える。
何度も戸籍を出す必要がない。
この状態まで持っていけると、かなり楽になります。
まとめ
相続人調査は、「戸籍を集める作業」ではなく、
「関係を証明する作業」。
出生から死亡までがつながっているか。
相続人が誰なのか説明できるか。
この2つが揃って、初めて完了。
少しでも不安が残る状態で進めると、
どこかで必ず止まる。
これは経験上、ほぼ間違いないです。
北九州で相続人調査にお悩みの方へ

「これで揃っているのか、正直よく分からない」
その状態、かなり多いと思います。
むしろ、そこがスタート地点。
行政書士74事務所では、北九州市・下関市を中心に、戸籍収集から相続人の確定、法定相続情報一覧図の取得まで対応しています。
いきなりご依頼という形でなくても大丈夫です。
ただ、早い段階で整理しておくことで、その後の手続きがかなりスムーズになるケースが多いです。
少しでも引っかかっているのであれば、そのタイミングで一度確認しておく。これ、個人的にはかなり大事だと思っています。
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