はじめに
「遺言書があるから、相続手続きはスムーズに進むはず」
そう思って手続きを始めたものの、
- 何から手をつけていいかわからない
- 銀行や役所で手続きが止まる
- 思ったより時間がかかる
といった状況に直面している方は少なくありません。
北九州でも実際に、「遺言があるのに全然進まない」、「結局、相続人全員の関与が必要になった」といったご相談を多くいただきます。
遺言は確かに有効な手段ですが、それだけで相続手続きが完結するわけではありません。
この記事では、遺言があるのに相続手続きが進まない理由を、実務ベースで具体的に解説し、どうすればスムーズに進められるのかをお伝えします。
結論:遺言は「一部を簡略化するだけ」であり、相続全体を解決するものではない
結論からお伝えすると、遺言は万能ではありません
遺言によって簡略化されるのは主に「分け方(遺産分割)」の部分です。
しかし、相続手続きにはそれ以外にも多くの工程があります。
- 相続人の確定
- 財産の調査
- 各機関ごとの手続き
- 書類の整備
これらは、遺言があっても基本的に必要です。
つまり、「遺言=すべて解決」ではなく、「遺言+準備」が必要というのが実務の現実です。
理由① 相続人の確定ができていない
遺言があっても、相続人が誰かの確定は必須です。
これは非常に重要なポイントです。
■ なぜ必要か
銀行や法務局は、
- 本当に正しい相続人か
- 他に権利者がいないか
を確認する必要があります。
■ よくあるケース
- 戸籍が途中で抜けている
- 転籍が多くて追えていない
- 認知している子がいるか不明
この状態では、手続きは進みません。遺言があっても「戸籍収集」は避けられないという点が、多くの方の誤解です。
理由② 財産の全体像が把握できていない
遺言があっても、財産がすべて分かっているとは限りません。
■ よくある問題
- 他の銀行口座がある
- 不動産が見つかる
- 借金が後から発覚する
このような場合、手続きは一時停止状態になります。
特に重要なのが、「負債(借金)の見落とし」です。
相続では、プラスの財産だけでなくマイナスの財産も引き継ぎます。
北九州でも、
- 消費者金融
- クレジット
- 保証債務
などが後から判明するケースは珍しくありません。
理由③ 遺言の内容が実務に対応していない
遺言書があっても、実務で使えない内容になっているケースがあります。
■ 具体例
- 表現があいまい
- 財産の特定が不十分
- 分け方が曖昧
この場合、銀行や役所が判断できないため止まるという状況になります。
理由④ 自筆証書遺言で手続きが止まる
自筆証書遺言の場合、
- 検認が必要
- 形式不備の可能性
- 内容の解釈問題
などが原因で手続きが止まることがあります。
■ よくある流れ
① 遺言を見つける
② そのまま銀行へ
③ 検認を求められる
④ 手続きストップ
この流れは非常に多いです。
理由⑤ 手続きを進める人が決まっていない
遺言があっても、誰が実務をやるのかが決まっていないと進みません。
■ よくある問題
- 相続人同士で押し付け合い
- 誰も動かない
- 意見がまとまらない
遺言執行者がいない場合、この問題が顕在化しやすいです。
理由⑥ 各機関ごとの手続きがバラバラで止まる
相続手続きは、
- 銀行
- 法務局
- 税務署
など複数の機関にまたがります。
それぞれで、必要書類・ルールが違うため、どこかで止まると全体が止まります。
理由⑦ 相続人間で感情的な問題が発生する
遺言があっても、人間関係の問題は解決できません。
■ よくあるケース
- 内容に納得できない
- 遺留分を主張
- 過去の関係性で対立
このような場合、手続きが進まなくなります。
理由⑧ 手続きの優先順位が分からず放置される
意外と多いのが、「何からやればいいかわからない」というケースです。
相続は、
- 期限(3ヶ月・10ヶ月)
- 優先順位
があるため、順番を間違えると止まります。
本質:遺言ではなく「相続全体設計」が不足している
ここまで見ていただくと分かる通り、遺言があっても進まない理由は一つです。
相続全体が設計されていない
遺言はあくまで一部です。
本当に必要なのは、
- 相続人
- 財産
- 手続きの流れ
をトータルで整理することです。
北九州で相続手続きをスムーズに進めるためのポイント
北九州市の多くの方は、
- 平日動けない
- 相続人が遠方
- 手続きが煩雑
という事情が多くあります。
そのため、最初に全体を整理することが重要です。
まとめ
遺言があるのに相続手続きが進まない理由は、
- 相続人の確定不足
- 財産の不明確
- 遺言の不備
- 手続きの分散
などです。
そして重要なのは、「遺言だけでは足りない」ということです。
相続手続きでお困りなら
「遺言はあるのに手続きが進まない…」
「何から手をつければいいかわからない」
そのような方は、まず相続の全体を整理することが重要です。
行政書士74事務所では、
- 相続人調査(戸籍収集・法定相続情報一覧図)
- 相続財産調査(預貯金・不動産・負債)
- 銀行相続手続きの代行
をワンストップでサポートしております。
北九州・下関エリアは出張無料で対応しておりますので、お忙しい方でも安心してご相談いただけます。
相続手続きでお困りの方は、お気軽にご相談ください。


