はじめに
「借金があるけど遺言は書いていいのか?」
「家族に迷惑をかけないために遺言を書きたい」
このようなご相談は非常に多いです。
特に北九州でも、
- 住宅ローンが残っている
- クレジットや借入がある
- 保証人になっている
といった状況の方が、遺言作成を検討されるケースは少なくありません。
結論からお伝えすると、借金があっても遺言は書くべきです。
ただし、書き方や事前準備を間違えると、かえってトラブルの原因になります。
この記事では、借金がある人が遺言を書くときの注意点を、実務目線で詳しく解説します。
結論:借金がある場合は「遺言+調査+設計」が必要
まず結論です。
借金がある場合の遺言は、遺言だけでは不十分です。
必要なのは、
① 負債の把握
② 財産とのバランス確認
③ 相続人への配慮
④ 遺言の設計
この4つです。
注意点① 借金は遺言ではコントロールできない
まず最も重要なポイントです。
借金は遺言で自由に決められません。
■ よくある誤解
- 「借金は長男に払わせる」
- 「借金は相続させない」
これらは対外的には無効です。
借金は、法律上、相続人全員に引き継がれるものです。
そのため、遺言で借金の負担者を決めることはできません。
注意点② 財産と負債のバランスを確認する
借金がある場合、プラスとマイナスのバランスが重要です。
■ 例
- 預金:500万円
- 借金:800万円
相続すると損になる。
一方で、
- 預金:1,000万円
- 借金:300万円
問題なし。
この判断をせずに遺言を書くと、相続人に不利益が出る可能性があります。
注意点③ 相続放棄の可能性を考慮する
借金がある場合、相続人が放棄する可能性があります。
■ 重要ポイント
- 遺言があっても放棄可能
- 放棄するとすべて受け取れない
つまり、遺言通りにならない可能性がある。
■ よくあるケース
- 長男に全財産を相続させる
- 借金があるため長男が放棄
結果:別の相続人へ移る。(両親や兄弟姉妹)
注意点④ 借金の全体を正確に把握する
ここが最も重要です。
借金は“見えない”ことが多い。
■ よくある見落とし
- クレジットカード残債
- 消費者金融
- 保証債務
特に保証債務は後から発覚しやすいです。
注意点⑤ 信用情報の確認を行う
借金を把握するためには、信用情報の調査が有効です。
■ 主な機関
- CIC
- JICC
- 全国銀行個人信用情報センター
これにより、正確な借入状況が分かります。
注意点⑥ 相続人への配慮を忘れない
借金がある場合、相続人の負担を考慮することが重要です。
■ 配慮すべきポイント
- 誰が実際に負担するのか
- 不公平にならないか
- トラブルにならないか
感情面も重要です。
注意点⑦ 遺言内容をシンプルにする
借金がある場合は、複雑な遺言はリスクです。
■ 理由
- 解釈が難しい
- トラブルの原因になる
- 銀行で止まる
シンプルかつ明確にすることが重要です。
注意点⑧ 公正証書遺言を検討する
借金がある場合は特に、公正証書遺言が有効です。
■ 理由
- 形式不備がない
- 信頼性が高い
- 手続きがスムーズ
実務との相性が良い。
よくある失敗パターン
■ 失敗① 調査せずに遺言を書く
借金が後から発覚する。
■ 失敗② バランスを考えない
相続人が損をする。
■ 失敗③ 放棄を想定していない
遺言通りにならない。
北九州で遺言を検討している方へ
北九州では、
- 情報が整理されていない
- 相続人が遠方
- 手続きが難しい
といったケースが多くあります。
そのため、調査+設計が重要です。
まとめ
借金がある人が遺言を書くときは、
- 借金はコントロールできない
- バランス確認が必要
- 放棄の可能性を考慮
- 事前調査が必須
そして最も重要なのは、調査してから書くことです。
遺言作成のための財産調査でお悩みなら
「借金があるけど遺言を書いて大丈夫か不安…」
「財産と負債を整理したい」
そのような方は、まず調査から始めることが重要です。
行政書士74事務所では、
- 相続人調査
- 相続財産調査(預貯金・不動産・負債)
- 信用情報開示請求サポート
を行っております。
北九州・下関エリアは出張訪問で対応しておりますので、お忙しい方でも安心してご相談いただけます。
遺言作成でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。


