親と疎遠だった人が突然相続人に…知らなかった義務と責任とは?北九州・下関

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はじめに 親との関係が薄くても「相続」は突然やってくる

長年連絡も取っていなかった親。

会うことすらなかった、あるいは仲が悪くなって縁が切れたような状態だった。

そんな親が亡くなったとき、「あなたが相続人です」と連絡が来ることがあります。

「え? 関わりたくなかったのに」 「もう何年も会ってないし、何もいらない」

そう思う方も少なくないでしょう。

しかし、相続には「放棄」しなければならない期限や、放っておくと「負の遺産」まで引き継ぐリスクがあります。

この記事では、親と疎遠だった人が突然相続人となった場合にどんな義務や責任があるのか、そして何をすべきかを初心者にも分かりやすく説明します。

相続は「権利」だけでなく「義務」も含まれる

相続というと「財産をもらえる」イメージが強いかもしれませんが、それだけではありません。相続には主に次の3つの要素があります。

  1. プラスの財産(不動産・預貯金など)
  2. マイナスの財産(借金・ローン・未払い金など)
  3. 身分上の地位や権利(保証人の立場など)

相続人になると、これらすべてを自動的に引き継ぐことになります。

つまり、もし親に多額の借金があれば、それもそのまま引き継ぐことになるのです。

疎遠でも「法定相続人」にはなる

たとえ長年音信不通だったとしても、法律上の親子関係がある限り、親が亡くなれば自動的に「法定相続人」になります。

例えば、あなたが一人っ子で、母親が亡くなった場合、父親がすでに亡くなっていれば、あなたが唯一の相続人です。関係がどんなに悪くても、親を嫌っていても、法律は感情を考慮しません。

その結果、「ある日突然、遺産相続の連絡が来た」「知らないうちに借金まで相続していた」ということが起こり得ます。

相続人になったときの3つの選択肢

親の死後、相続が発生すると、相続人には次の3つの選択肢があります。

  1. 単純承認(すべてを相続)
     → プラスもマイナスも全部引き継ぎます。特に手続きしなくても、3か月何もしなければ自動的にこれになります。
  2. 相続放棄(何も相続しない)
     → 財産も借金も一切引き継ぎません。家庭裁判所に申述が必要で、原則として相続を知った日から3か月以内に行う必要があります。
  3. 限定承認(プラスの財産の範囲でマイナスを引き継ぐ)
     → 借金が財産を上回る場合に便利。ただし、他の相続人全員と一緒に行う必要があるなど、手続きがやや複雑です。

「放っておくとヤバイ」相続放棄の期限とリスク

多くの人が見落としがちなのが、相続放棄には期限があるということです。

✔ 相続放棄の期限は「3か月以内」

この3か月というのは、「相続が発生したことを知ったときから」数え始めます。

つまり、親が亡くなったことを知ったその日から、時計が動き出しているというわけです。

✔ 放置すると「単純承認」とみなされる

3か月何もしなければ、自動的に「すべてを相続する(単純承認)」と判断されてしまいます。

あとから「やっぱり放棄したい」と思っても、原則として認められません。

✔ 借金も請求される可能性

単純承認すると、親が残した借金について債権者から請求が来る可能性があります。

これを知らずに放置すると、突然「親の借金を払え」と督促状が来ることもあります。

疎遠な親が残したものが「財産」だけとは限らない

親と疎遠だった場合、「何を持っていたか」「借金があったのか」さえ分からないことが多いです。

そのため、相続人になったときは次のような確認が重要です。

  • 通帳・不動産登記・証券口座の有無
  • 借用書やローン契約書、督促状の確認
  • 保証人になっていた可能性の調査

もし不安があるなら、弁護士や司法書士に相談することを強くおすすめします。

専門家なら財産調査や相続放棄の手続きも代行してくれます。

相続放棄しても「他の相続人に迷惑がかかる」?

相続放棄をすると、その人は「最初から相続人でなかった」ことになります。

例えば、あなたが放棄すると、次順位の相続人(兄弟姉妹など)に権利と義務が移ることがあります。

そうなると、兄弟から「何で自分だけが面倒を?」と文句を言われることも。

ですが、借金を背負うよりは、相続放棄をして身を守る方が賢明です。

実際に起こったケース 連絡もなかった父の借金500万円を…

ある男性は、20年以上疎遠だった実の父親が亡くなったと知らされました。

特に関わるつもりはなかったのですが、3か月以上何もしなかった結果、父の借金500万円を相続したことに

後から放棄しようとしたものの、裁判所に却下され、結局返済することに…。

「ちゃんと調べておけばよかった」と悔やんでも、後の祭りです。

まとめ 相続は「知識」が身を守る

親と疎遠だったからといって、相続の影響を受けないわけではありません。むしろ、関係がなかった分、亡くなってからの対応が遅れがちです。

相続は突然に、義務も責任もついてくる。

だからこそ、以下のポイントを忘れないようにしてください。

  • 親が亡くなったら、すぐに「財産や借金の有無」を確認
  • 放棄するなら、3か月以内に家庭裁判所へ
  • 不安があれば、専門家に相談を

「知らなかった」で損をしないために、正しい知識と迅速な対応が大切です。

もしこの記事が役に立ったと感じたら、周囲の人にもぜひ教えてあげてください。

相続は誰にでも起こる問題。早めの備えが、あなたと家族の未来を守ります。

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