北九州で経営管理ビザを取得して会社経営を始める3つの方法

外国人の方が日本で会社を設立して経営を行うためには、「経営・管理ビザ」を取得する必要があります。

このビザは、単なる投資や就職ではなく、「日本で実際に事業を経営する」ことを目的とした在留資格です。

また、令和7年10月16日より、経営管理ビザの改正が施行され、ご不安な方もおられるのではないでしょうか?

本記事では、特に北九州で会社を設立し経営を始めたい方に向けて、3つの代表的な方法をわかりやすく解説します。

目次

1.短期滞在(3ヶ月)ビザでの会社設立

【手順の流れ】

  1. 短期滞在ビザで来日(最大90日)
  2. オフィス選びや会社設立手続き
  3. 一時的に経営を開始
  4. 帰国
  5. 「経営・管理ビザ」の在留資格認定証明書(COE)を代理人が申請
  6. COEが交付されたら再入国し、正式にビザ取得

【注意点と問題点】

短期滞在ビザは「観光・商談目的」での入国を想定しているため、実際の経営活動にはいくつかの制約があります。

  • 住民登録ができないため、印鑑登録証明書の発行ができません。
  • 銀行口座を開設できないため、会社設立時の資本金を自分名義の日本口座に振り込むことができません。
    そのため、資本金の預け入れには日本国内の協力者の口座を利用せざるを得ないケースが多く、「お金を持ち逃げされるリスク」がある点にも注意が必要です。

【実際の進め方】

短期滞在ビザでの来日は、あくまで「準備作業のための滞在」として活用するのが現実的です。

  1. 滞在中にオフィス選び・会社設立登記・業務契約の準備を進める
  2. 経営・管理ビザの申請は、行政書士など代理人に依頼して帰国後に行う
  3. 在留資格認定証明書(COE)が発行されたら、再び日本に入国して本格的に経営をスタートする

この方法はコストを抑えられますが、何度も出入国が必要なため、時間と労力がかかります。

2.経営管理ビザ(4ヶ月)の取得から始める方法

次にご紹介するのは、「4ヶ月の経営・管理ビザ」を最初に取得する方法です。これは、入国前に「事業計画書」を提出し、事業を行う準備が整っていることを証明できる方に適しています。

【手順の流れ】

  1. 定款案・事業計画書を作成
  2. 在留資格認定証明書(COE)を申請
  3. COEが交付されたら日本に入国
  4. 会社設立登記
  5. 経営を開始
  6. 4ヶ月後、事業状況に応じて在留資格を更新(通常1年〜5年)

【4ヶ月ビザのメリット】

  • 中長期の在留資格なので、住民登録が可能
  • 印鑑登録証明書を取得できるため、正式な法人登記が可能
  • 銀行口座(ゆうちょ銀行など)を開設でき、資本金を自分名義で入金できる
  • 日本国内の協力者がいなくても会社を設立できる

この4ヶ月のビザを活用すれば、よりスムーズに北九州でのビジネスをスタートできます。特に「すでに事業アイデアや事業計画が固まっている方」に最適です。

【注意点】

事業計画の内容が不十分だと、4ヶ月ビザの許可が下りないことがあります。

事業計画書には、「事業の実現可能性」「採算性」「継続性」を具体的に示す必要があります。また、入居予定のオフィスの間取り図や預貯金の額を証明する資料なども必要です。

3.北九州スタートアップビザ(6ヶ月)を利用する方法

最後に紹介するのは、「北九州スタートアップビザ制度」です。

この制度は、北九州市が独自に行っている外国人起業家支援制度で、6ヶ月間の準備期間をもって日本で滞在できる仕組みです。北九州市のお墨付きがあるため、経営管理ビザの取得して会社経営をするハードルを抑えることが可能です。

【手順の流れ】

  1. 北九州市にスタートアップビザの申請
  2. 市が「要件を満たす見込みがある」と判断すれば、確認証を発行
  3. 確認証を基に、入国管理局へ在留資格認定証明交付申請
  4. 来日(6ヶ月の在留期間)
  5. 北九州で会社設立・オフィス契約・事業準備
  6. 6ヶ月以内に経営管理ビザへの更新申請

【特徴とメリット】

  • 入国時点で「全ての要件を満たしていなくても」申請が可能
  • 北九州市が支援・確認してくれるため、ハードルが低い
  • 6ヶ月間の滞在で期間に余裕があるため、会社設立や事業準備に集中できる
  • ビザ変更後は、通常の経営・管理ビザ(1年〜5年)に移行できる

この制度は、特に「まだ日本での事業拠点やパートナーがいない」「初めて日本で起業する」という方におすすめです。北九州市はアジアの玄関口として交通アクセスも良く、外国人起業家へのサポート体制が整っています。

4.3つの方法の比較まとめ

方法在留期間銀行口座開設住民登録特徴
短期滞在ビザ90日不可不可準備目的に限定。協力者が必要
経営管理ビザ(4ヶ月)4ヶ月可(ゆうちょ等)事業計画があれば入国可能性あり
北九州スタートアップビザ6ヶ月要件未達でも入国可能性あり、自治体支援あり

当事務所がおすすめしているのは、北九州スタートアップビザの活用です。

北九州市の担当者の方にお話を伺ったところ、申請件数はまだ多くはないものの、年々右肩上がりに増えており、これまでに不許可となった事例はないとのことでした。

北九州市が積極的に推進している制度でもありますので、ぜひこのスタートアップビザを活用し、北九州での起業にチャレンジしていただければと思います。

5.行政書士74事務所によるサポート

北九州での会社設立や経営管理ビザの申請は、書類の準備や法的な手続きが多く、個人で進めるのは非常に複雑です。

行政書士74事務所では、外国人の方の起業支援を専門にサポートしています。

  • 事業計画書の作成支援
  • 定款作成・認証手続き代行
  • 経営管理ビザ申請の代行
  • 北九州スタートアップビザの申請サポート
  • 事業に関わる行政手続きのサポート

北九州エリアに密着した行政書士が、あなたの日本でのビジネス成功を一貫してサポートします。

北九州で経営管理ビザを取得して会社経営を始める3つの方法 まとめ

北九州で会社を設立して経営を始めるには、

①短期滞在ビザでの準備、②4ヶ月の経営管理ビザ、③北九州スタートアップビザ、

この3つのルートがあります。

それぞれにメリット・デメリットがありますが、「どの方法が自分に最適か」を見極めるには、専門家のアドバイスが欠かせません。

北九州での起業・ビザ申請でお困りの方は、行政書士74事務所へご相談ください。事前相談は無料です。あなたの夢の第一歩を、私たちがしっかりサポートいたします。

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