【事例】ペットに遺産を渡したい
【ご相談者】
女性(74歳)、法定相続人なし、猫を飼っている
財産:預貯金・株式・自宅不動産
私は、結婚しておりましたが数年前に夫に先立たれ、今は自宅で愛猫と一緒に暮らしています。
子供はいません。
夫が亡くなった当初は毎日が寂しく、夜は毎日のように泣いていました。
そんな寂しさを紛らわすべく、近所の知人から譲り受けた猫と暮らすようになりました。
猫が来てからは前よりも心が落ち着き、楽しい日々を過ごせています。
ですが、ある日ふと思いました。
もし私が亡くなったら、この愛猫の面倒は誰が見るのでしょうか?
可能なら、私は独り身なのでこの愛猫に私の財産を全て託したいと思っています。
負担付遺贈をする
猫に遺産を承継したいとのことですが、結論から言うと動物は法律上、動産(物)として扱うので、猫に遺産を相続させることはできません。
ですが、ご相談者様が亡くなった後に猫の面倒を見てもらうことはできます。
その方法として、負担付遺贈というものがあります。
これは、遺言書で自分の死後に猫の面倒を見てもらう代わりに、その方にいくらかの遺産を遺贈するという方法になります。
『自分の死後に猫の面倒を見てもらう代わりに』という条件をつけているのが負担付ということです。
ただし、遺贈された相手が拒否すれば愛猫の面倒をみてもらえないので、あらかじめ愛猫の面倒をみてもらえるかというお話しをして承諾を得ておく必要があります。
そのため、自分の信頼できる相手を今のうちに決めておき遺言書を作成しておきましょう。
お願いする相手は個人だけではなく、法人も可能です。
周りに信頼できる相手がいなければ、動物愛護団体などにお願いするということもお勧めです。
現在、実際にこういう方は多く、当職もこういった遺言書の作成に携わったことがあります。
遺言書の作成については【遺言書の作成にはルールがある!?無効にならない遺言書の書き方】ご覧ください。
負担付死因贈与をする
もう一つの方法として、負担付死因贈与があります。
これは、あらかじめ自分の死後にペットの面倒を見てもらうように契約をするという方法です。
『私が死んだら面倒みてね』という契約です。
これは契約なので、相手の承諾がないと成立しません。
口頭でも契約上成立しますが、今後言った言ってないのトラブルが起こらないよう書面で作成しましょう。
契約の内容も事細かく決めることができます。
負担付贈与は契約なので、後から相手が一方的に拒否することはできません。
まとめ
今回は、相続事例としてペットに遺産をあげたい場合というテーマでお伝えしました。
ペットに遺産を承継させることはできませんが、信頼できる相手に任せることは出来るということでした。
負担付遺贈と負担付死因贈与のどちらにするかについては、相手の信頼に欠ける場合は、負担付死因贈与の方がおすすめです。
できれば、この際ペットのことだけでなく自分の相続をどうするかということも含め考え、遺言書にしかできないこともありますので両方作成すると安心でしょう。
昨今、独り身の方が多く今回のような悩みをお持ちの方も少なくありません。
解決策は必ずありますので、1人で悩まれず専門家に相談してみてください。
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