親や配偶者など、大切な人が亡くなったとき。
悲しみに暮れる間もなく、やってくるのが「相続手続き」です。
中でも特にややこしいのが、「複数の銀行に口座がある場合」の対応。
「どこから手をつけたらいいの?」「手続きって同時に進めていいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、複数の銀行口座を相続する際の手順と、手続きを効率よく同時進行させるためのコツを、初心者向けに分かりやすく解説します。
複数口座の相続手続きが大変な理由
まずは、なぜ複数の銀行口座があると相続が面倒になるのかを理解しましょう。
● 銀行ごとに書類や手順が違う
相続手続きは、銀行によって必要書類や提出方法、所要時間が異なります。
A銀行では通る書類でも、B銀行では受け付けられない…なんてことも珍しくありません。
● 凍結された口座はお金が引き出せない
名義人が亡くなると、銀行口座は即座に凍結され、出金や振込ができなくなります。
葬儀費用や税金の支払いに困るケースもあるため、早めの対応が必要です。
● 手続きを並行して進めないと時間がかかる
1つ1つの銀行とやり取りしていたら、数か月かかることも。
可能であれば、複数の銀行と同時進行で手続きを進めるのが理想的です。
まずは全体像を把握しよう
【STEP1】どの銀行に口座があるかをリストアップ
故人(被相続人)がどの銀行に口座を持っていたのか、確認しましょう。
通帳やキャッシュカード、郵便物をチェックするのが基本です。
チェックリストの例
銀行名 | 支店名 | 種別 | 残高 | 用途 |
---|---|---|---|---|
○○銀行 | 北九州支店 | 普通 | 約30万円 | 年金振込口座 |
△△信金 | 下関営業部 | 定期 | 約150万円 | 貯金用 |
【STEP2】誰が相続人かを確定する
相続手続きには「法定相続人」が必要です。以下の書類で確認します。
- 戸籍謄本(出生から死亡まで連続したもの)
- 除籍謄本(亡くなった方の情報)
- 相続人全員の戸籍謄本・住民票
◆ 銀行口座の相続に必要な書類
銀行ごとに違いはありますが、共通して必要になる代表的な書類は以下の通りです。
基本書類
- 被相続人の戸籍謄本(出生~死亡まで連なるもの)
- 相続人全員の戸籍謄本
- 被相続人の住民票の除票
- 相続人の印鑑証明書
- 遺言書(ある場合)
- 遺産分割協議書(相続人が複数の場合)
- 相続人全員の実印
銀行ごとの書類(例)
- 各銀行の所定の相続届
- 通帳・キャッシュカード
- 代理人が行う場合は委任状
1通の戸籍を複数銀行に提出する必要があるため、必要部数コピーしておくのがベター。
原本還付ができるかも各銀行に確認しましょう。
同時進行のための5つのコツ
① 手続き優先順位を決める
特に重要な口座(多額の資産がある、公共料金の引き落としがある等)から先に手続きしましょう。
② 進捗管理を「見える化」
Excelやノートで進捗を管理すると混乱しません。
銀行名 | 必要書類提出 | 書類確認中 | 手続き完了 | 備考 |
---|---|---|---|---|
○○銀行 | 4/5 済 | 4/10 連絡あり | 4/18 完了 | 定期預金あり |
③ 書類のコピーはまとめて作っておく
「1部提出して、また取り寄せて…」を防ぐために、戸籍や印鑑証明はあらかじめ多めに準備しておきましょう。
戸籍関係は法定相続情報制度を利用すると便利です。
④ 銀行に事前確認の電話を入れる
「書類は何が必要?」「郵送でもOK?」と確認しておくと、無駄足を防げます。公式HPも参考になります。
⑤ オンライン・郵送手続きも活用
最近では郵送対応やネットバンキングでの手続きが可能な銀行も増えています。
特に遠方の支店にある口座は、無理に行かずとも手続きできることが多いです。
よくあるQ&A
Q. 亡くなった方が口座を持っていた銀行がわからない場合は?
A. 郵便物・通帳・年金の振込口座などから手がかりを探します。
また、マイナンバーの利用による預貯金口座の管理に関する制度を利用して、どの金融機関に口座があるか調べることも可能です(遺族が手続き可能)。
Q. 遺言書がある場合は、遺産分割協議書は不要?
A. 原則として公正証書遺言がある場合は遺産分割協議書は不要ですが、銀行によって扱いが異なることもあります。
提出書類を確認しましょう。
Q. 相続人が遠方に住んでいる場合はどうする?
A. 郵送で印鑑証明書や委任状をやり取りすればOK。
相続代表者(代表して手続きする人)を決めるとスムーズです。
トラブル防止のために
- 相続人が複数いる場合は、必ず全員の同意を得てから進める
- 1人だけで勝手に進めると、後でトラブルに発展することも
- 協議が難しい場合は、専門家(弁護士)に相談するのもおすすめ
まとめ 落ち着いて、ひとつずつ
相続手続き、とくに複数の銀行にまたがる場合は大変に思えるかもしれません。
でも、必要な情報を整理して、書類をまとめて、少しずつ進めていけば大丈夫。
「今どこまで進んでいるか?」を見える形で管理しておけば、複数口座の同時進行も決して難しくありません。
心の整理と一緒に、大切な人の財産も丁寧に引き継いでいきましょう。
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