大切なご家族が亡くなられたとき、悲しみの中でも避けて通れないのが「相続手続き」です。
とくに金融機関の預金や融資の手続きは、専門用語も多く、何から始めてよいか戸惑う方も多いでしょう。
この記事では、北九州や下関にお住まいの方に向けて、朝銀西信用組合での相続手続きの流れや必要書類について、初心者にも分かりやすく解説します。
1. 朝銀西信用組合とは？
朝銀西信用組合（正式名称：あさぎんにししんようくみあい）は、北九州市を含む九州西部から中国地方西部（下関市など）を営業エリアとする信用組合です。
地域密着型の金融機関として、預金や融資、各種相談業務を行っています。
口座をお持ちの方が亡くなった場合、その口座は「相続財産」となり、原則としてすぐに凍結されます。
相続人は、組合に対して相続の申告と手続きを行い、凍結解除や払戻しを申請する必要があります。
2. 相続手続きの全体の流れ
朝銀西信用組合における相続手続きの大まかな流れは以下の通りです。
それぞれのステップについて、以下で詳しく見ていきましょう。
① 口座の凍結と死亡届出
ご家族が亡くなったことがわかったら、できるだけ早めに朝銀西信用組合の支店（亡くなった方が取引していた支店）に連絡しましょう。
【連絡に必要な情報】
- 故人の氏名・生年月日
- 取引店名（不明でも大丈夫ですが、あればスムーズです）
- 本人確認書類（相続人の身分証など）
口座は凍結され、以降の出金はできなくなります。
定期預金や自動引落（公共料金など）も一時的に停止されるので注意しましょう。
② 必要書類の収集
次に、相続手続きに必要な書類をそろえます。これは手続きの中で最も時間がかかる部分です。
【一般的に必要な書類】
| 書類名 | 補足説明 |
|---|---|
| 被相続人の戸籍謄本等 | 出生から死亡までの戸籍すべて（連続性が必要） |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 続柄を確認するため |
| 相続人全員の印鑑登録証明書 | 発行から3か月以内 |
| 遺産分割協議書 | 相続人全員の署名と実印が必要 |
| 被相続人の通帳・証書 | 預金内容の確認に必要 |
| 本人確認書類 | 相続人全員の身分証明書（運転免許証、マイナンバーカードなど） |
※必要書類はケースにより異なるため、まずは組合窓口で「相続手続きに必要な書類一覧」を受け取ることをおすすめします。
③ 相続人の確定と遺産分割協議
戸籍をもとに、法定相続人が誰であるかを確定します。その後、相続人全員で話し合い、遺産の分け方を決める必要があります。
【法定相続人の例】
| 関係 | 相続の順位 |
|---|---|
| 配偶者・子ども | 第1順位 |
| 父母・祖父母 | 第2順位（子がいない場合） |
| 兄弟姉妹 | 第3順位（第1・2順位不在時） |
相続人が複数いる場合、「誰がどの口座を引き継ぐか」などを話し合って、書面（遺産分割協議書）にまとめましょう。全員の実印と印鑑証明書が必要です。
④ 書類の提出・確認
書類がそろったら、取引店へ提出します。
朝銀西信用組合では、相続専門の担当者が書類を確認し、不備がなければ処理に入ります。
【注意点】
- 書類の不備や記載ミスがあると再提出になります。
- 提出は相続人の一人が代表で行っても構いませんが、委任状が必要な場合があります。
組合によっては、書類の事前チェックを予約制で行っている場合もあります。スムーズに進めるために、事前連絡をしてから訪問しましょう。
⑤ 払戻しの実行（相続預金の受取り）
書類がすべて確認され、承認が下りると、預金の払戻しや名義変更が実行されます。
【実行の例】
- 普通預金の払戻し → 指定の相続人の口座へ振込み
- 残高証明書の発行（相続税申告用）
払戻しには通常1～2週間程度かかります。
ただし、混雑状況や書類の内容によっては、1か月以上かかることもあります。
３. よくある質問（FAQ）
- 故人に借入金があった場合はどうなりますか？
-
借入（ローンなど）も相続対象です。相続人が承継するか、相続放棄を検討することになります。借入残高の確認も組合で行えます。
- 遺言書がある場合は？
-
公正証書遺言がある場合、遺産分割協議書の代わりになります。自筆証書遺言の場合は、家庭裁判所の「検認」が必要です。
- 相続人同士で連絡が取れない場合は？
-
他の相続手続きと同様、すべての相続人の合意が原則です。法律相談や調停を検討する場合もあります。
４. 地域窓口の情報（北九州・下関エリア）
以下は、北九州・下関エリアの主な支店の一部です。
※下関支店（山口県下関市竹崎町3-7-21）は令和５年１１月１３日に新山口支店に移転統合されています。
※最新の店舗情報は朝銀西信用組合の公式サイトまたはお電話でご確認ください。
５. まとめ
朝銀西信用組合の相続手続きは、書類の準備や確認に少し時間と手間がかかりますが、ポイントを押さえれば順を追って進められます。
手続きを円滑に進めるコツ
- まずは支店に死亡の連絡をする
- 相続人全員の協力が不可欠
- 書類はコピーではなく原本や公的な証明が必要
- 不明点は早めに相談する
北九州・下関地域の皆さまが、スムーズに手続きを進められるよう、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
迷った時は専門家（行政書士など）に相談するのもよい選択です。
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