相続人に連絡が取れなくても遺言は作れる?よくある誤解を解説

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はじめに|「相続人と連絡が取れないから遺言は無理」と思っていませんか?

相続や終活のご相談を受けていると、次のような声をよく耳にします。

  • 「疎遠な子どもがいて、連絡先も分からない」
  • 「兄弟姉妹と何年も連絡を取っていない」
  • 「相続人全員と話し合えないと、遺言は作れませんよね?」

結論から言うと、これは大きな誤解です。

相続人と連絡が取れない状態でも、遺言は問題なく作成できます。

この記事では、

  • なぜ連絡が取れなくても遺言が作れるのか
  • よくある誤解の正体
  • むしろ遺言を作っておかないと起きやすいトラブル

を、実務目線で分かりやすく解説します。

結論|相続人と連絡が取れなくても、遺言は作れます

まず結論です。

遺言の作成に、相続人全員の同意や連絡は一切必要ありません。

遺言は、

  • ご本人の意思を
  • ご本人の判断で
  • 一方的に残すことができる

法律上の制度です。誰かと話し合えないからといって、遺言が作れなくなることはありません。

誤解①|遺言は「相続人全員で話し合って作るもの」

これは非常に多い誤解です。

確かに、遺産分割協議は相続人全員の話し合いが必要です。

しかし、

  • 遺言
  • 遺産分割協議

は、まったく別物です。

違いを整理すると

  • 遺言
     → 生前に本人が一人で決めるもの
  • 遺産分割協議
     → 相続開始後に相続人全員で決めるもの

つまり、話し合いができないからこそ、遺言が必要というケースも多いのです。

誤解②|連絡が取れない相続人がいると、内容が無効になる

これも間違いです。

相続人と連絡が取れなくても、

  • 相続人として存在している
  • 戸籍上確認できる

のであれば、遺言の効力には一切影響しません。

遺言では、

  • 相続人全員に均等に分ける必要もありません
  • 連絡が取れない人を除外することもできます

※ただし、遺留分の問題は別途考慮が必要です。

誤解③|連絡が取れない相続人がいると、遺言の内容を決められない

実務では、

  • どこに住んでいるか分からない
  • 生死が分からない
  • 長年音信不通

という相続人がいるケースも珍しくありません。

それでも、

  • 財産を誰にどれだけ渡すか
  • どのような考えで分けるか

は、遺言者自身が決めることができます。

むしろ、

「連絡が取れないから決められない」と放置してしまう方が、相続開始後に大きな問題を残すことになります。

遺言がないと、かえって相続人が困るケース

相続人に連絡が取れない状態で遺言がない場合、相続開始後に次のような問題が起きやすくなります。

  • 遺産分割協議が始められない
  • 書類への署名・押印が集まらない
  • 手続きが何年も止まる

特に、

  • 不動産の名義変更
  • 銀行口座の解約

は、相続人全員の関与が原則となるため、一人でも連絡が取れないと手続きが進まなくなります。

連絡が取れない相続人がいる家庭ほど、遺言が重要です。

「それでも不安」という方へ|公正証書遺言という選択

相続人との関係が複雑な場合や、

  • 内容に争いが出そう
  • 無効だと言われたくない
  • 手続きを確実に進めたい

という場合は、公正証書遺言を選ぶことで安心感が大きくなります。

公正証書遺言であれば、

  • 内容の不備が起きにくい
  • 紛失・改ざんの心配がない
  • 相続開始後の手続きがスムーズ

というメリットがあります。

まとめ|「連絡が取れないから遺言は無理」は誤解です

この記事のポイントを整理します。

  • 相続人と連絡が取れなくても遺言は作れる
  • 相続人全員の同意や話し合いは不要
  • 連絡が取れない相続人がいるからこそ、遺言が必要
  • 放置すると、相続開始後に家族が困る

「連絡が取れないから仕方ない」と諦めてしまう前に、遺言でできることは何かを一度整理することが大切です。

相続人との関係に悩んでいる方へ|行政書士74事務所より

当事務所では、

  • 相続人と疎遠なケースでの遺言整理
  • 遺留分を考慮した遺言内容の検討
  • 公正証書遺言の作成サポート

まで、実務に即した形でサポートしています。

「相続人と連絡が取れないが、何か対策はできるのか」その段階からのご相談で構いません。

後から家族が困らないよう、今できる備えを一緒に考えてみませんか。

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