はじめに
「遺言があれば揉めない」
そう思って遺言を作成される方は多いです。
確かに、適切に作られた遺言は相続トラブルを防ぐ強力な手段です。
しかし実務では、“遺言があるのに揉める”どころか、“遺言が原因で揉める”というケースが少なくありません。
北九州でも、
- 遺言の内容に納得できない
- 書き方が曖昧で解釈が分かれる
- 不公平感から関係が悪化する
といったご相談は非常に多いです。
この記事では、遺言が原因で揉める具体的なケースを実例ベースで解説し、どうすれば防げるのかをお伝えします。
結論:遺言で揉める原因は「不公平・不明確・準備不足」
結論からお伝えします。
遺言で揉める原因は大きく3つです。
- 不公平(偏りすぎている)
- 不明確(内容が曖昧)
- 準備不足(調査・設計不足)
つまり、“良かれと思って作った遺言がトラブルの火種になる”ということです。
ケース① 「一人にすべて相続させた」ことで揉めた
■ 状況
- 相続人:兄・妹
- 遺言:「全財産を兄に相続させる」
■ 起きたこと
妹が納得せず、「なぜ自分は何ももらえないのか」と主張した。
■ 結果
- 遺留分侵害請求をされた
- 感情的対立が起こった
- 関係が悪化した
遺言の内容の通りに相続できず、兄弟間の関係も悪化するという事態になりました。
■ ポイント
遺言は有効でも、感情問題は解決できない。
ケース② 「理由を書いていなかった」ことで揉めた
■ 状況
- 特定の子に多く配分する内容
- 理由の記載なし
■ 起きたこと
他の相続人が不信感を抱いた。
■ よくある反応
- 「不公平だ」
- 「裏で何かあったのでは」と疑心暗鬼になる
■ 結果
相続トラブルへ発展した。
■ ポイント
なぜそういった内容にしたか(遺言者の気持ち)を記す付言事項の重要性
ケース③ 内容が曖昧で解釈が分かれた
■ 例
- 「預金を分ける」
- 「長男に任せる」
■ 起きたこと
相続人の解釈がバラバラになる。
■ 結果
- 話し合いが必要となった
- 意見が対立した
これではせっかく作成した遺言の意味がなくなる
ケース④ 財産が漏れていた
■ 状況
- 一部の財産のみ記載
- 他の財産は未記載
■ 起きたこと
未記載分は別途、相続人全員で協議が必要となる。
■ 結果
- 一部は遺言通り
- 一部は揉める
中途半端な遺言は逆効果となります。
ケース⑤ 借金を考慮していなかった
■ 状況
- 財産分配のみ記載
- 借金の存在不明
■ 起きたこと
借金が後から発覚した。
■ 結果
- プラスの財産を多くもらった相続人との不公平感
- 相続放棄の問題
- 相続人間トラブル
調査不足の典型例です。
ケース⑥ 遺言執行者がいなかった
■ 状況
- 遺言はある
- 遺言執行者の記載なし
■ 起きたこと
誰が相続手続きを進めるか不明。
■ 結果
- 相続手続き停滞
- 相続人同士で揉める
ケース⑦ 自筆証書遺言で不信感が生じた
■ 状況
- 自筆証書遺言を作成していた
- 作成経緯が不明であった
■ 起きたこと
「本当に本人の意思か?」という他の相続人の疑念が生まれる。
■ 結果
- 疑念があるとスムーズな手続きができない
- 相続人トラブルで合意を得られない
信頼性の問題に発展します。
なぜ遺言があるのに揉めるのか
原因は明確です。
人の感情を無視しているからです。
遺言は法律上有効でも、
- 納得感
- 公平感
- 背景理解
がないと、争いになります。
トラブルを防ぐためのポイント
① 財産・負債を正確に把握する
事前の調査が前提となります。
② 内容を明確にする
遺言に記載する内容については、曖昧な表現はNGです。
誰が見ても財産を承継する人が特定できるように記載しましょう。
③ 理由を残す
どうしてそのような内容にしたか、遺言者の気持ちを付言事項という形で記載することで、遺言者の意思が反映されやすくなります。
④ バランスを考える
各相続人の感情を配慮して作成します。
今までの人生を振り返って、相続人ひとりひとりの目線で考えることが大切です。
⑤ 専門家に相談する
遺言者の状況や意向を考えて作成することが基本ですが、その結果どのような将来が待っているか、リスクはないかなどの最善の遺言書作成を相談できます。
遺言書作成も手間と時間がかかりますので、実務の対応も可能です。
北九州で遺言トラブルが起きやすい理由
- 不動産を所有している
- 相続人が遠方にお住まい
- 財産などの情報不足
北九州市は空き家などが多く、不動産所有者が多いかったり、トラブル要因が多い地域です。
まとめ
遺言が原因で揉めるケースは、
- 相続人間の不公平感
- 遺言の記載内容の不明確
- 事前調査不足
です。
そして重要なのは、遺言は作り方を間違えると逆効果ということです。
遺言書作成でお困りなら
「遺言を書いたのに揉めたら意味がない」
「家族に迷惑をかけたくない」
そのようにお考えの方は、正しい準備が重要です。
行政書士74事務所では、
- 遺言書作成サポート
- 相続人調査
- 相続財産調査(預貯金・不動産・負債)
をワンストップで対応しております。
北九州・下関エリアは出張訪問で対応しておりますので、ご自宅等で安心してご相談いただけます。
後悔しない遺言のために、まずはお気軽にご相談ください。


